ふと思い出したこと

私が地元のパチンコ店で働いてたときの話です。

就職してから二ヶ月ほどたったときのことです。

私はその日確か遅番で、４パチコーナーをみていました
４パチは人が少なく、暇だなーと思っていたら、
結構なお年を召していそうなおじいちゃん（推定８０↑）が、
よたよたと杖をついて入店。

４パチコーナーの角の沖海３に座り、ほどなくして大当たり。
そして２，３連で終了。

淡々と打ち込んで最後の１箱が無くなった頃、おじいちゃんが呼び出しボタンをプッシュ。

駆けつけると、「玉が出ない！」とのこと。

玉詰まりかな？と、確認しましたが、異常なし。

「お客様、異常は無いようですが・・・」
「は！？玉が出らんって言いよるやろが！見てわからんのか！」

おじいちゃん、すごい剣幕でキレまくる。
バトル突入です。

「この、箱に一杯玉が出てこんと言っとるんや！」
「そ、それは大当たりしないとたくさん玉は払い出されないですからね。今は通常時ですので・・・」

新人の私、必死に説明するも伝わりません。
というかさっき当てたのに仕組みを理解していないのか・・・

おじいちゃん、さらにヒートアップ。

「もういい！お前じゃ話にならん！！店長を呼べ！」

話にならんとはこっちのセリフですが・・・
とりあえず店長をと思いましたが、こんなときに不在です。
仕方なく、周りの店員に助けを求めましたが、

「そんなやつ放っておいていい」

と、つれない。
私は半ばパニックに陥りそうでしたが、おじいちゃんがついに

「警察を呼んでやる！俺は障がい者やぞ！！俺が訴えたらお前らなんか一発やからな！」

と、弱者アピールし始めました。
私はそのとき本当に怖くて（書きながら思い出すだけで怖いです）、
何も言えなくなりました。

おじいちゃんはカウンターに張り付いて「いつでも警察を呼んでやるからな」と
ガン付けてました・・・
本当に怖かったです。

しばらくして、外出していた店長が戻ってくるや否や
事務所に連行され、それ以来そのおじいちゃんの姿を見ていません。

私がもっと上手く対応できれば、もしかしたらおじいちゃんも
もっと楽しく遊べたのかもしれません。

働き始めの私にとって、忘れられない強烈な出来事となりました。

追記：前回のコラムにコメントして下さった方々、ありがとうございます。
返信するタイミングを失ってしまったのでここでお礼申し上げます。
ちゃんと読んでますよ！！

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